komanyunの日常

とりとめもないことを綴った雑記

コレだけは読んでおけ!という本

けっこう色々な本を読んできて、これほど完成度の高い本はない!と太鼓判を押せる本に出会った。

 仕事の技法 (講談社現代新書)


今までも優れた本はたくさんあったけれど、この本はそれらと一線を画する。
俯瞰的目線が鋭いのだ。
どこまでも私欲を廃し、心から多くのビジネスパーソンに仕事のなんたるかを知って欲しい、そして自己を見つめて欲しいという筆者の切々なる思いが込められている。

挙げられている例はどれも分かりやすく、無理のないシチュエーション設定で、読み手にストレスを与えない。
今までの本だとどこか「その例、無理矢理くねぇ?」みたいなところがあったのだが、この本は一切なかった。
著者の深い経験がそうさせたのだと思う。

主なテーマは
「人と人が対話するために必要なこと」である。
ビジネスシーンを想定しているが、実際は人間関係すべてを包括している。
従って、隣人、友人、親子、どの関係をとってもあてはまる。
友達ができない、人気がないと悩んでいる人にもよい処方箋となるうるだろう。
新書のため820円と、どの人にも手が出やすく、持ち歩きも可能。

この本の最後に
「相手に、『深い敬意』を持って接する。」とある部分に関しては、先日紹介した水島広子氏の
自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひとつの方法が分かりやすい。
敬意と一言で言っても、なかなかその神髄を理解するにはいたらないから。

全23章。だれることなく最後まで読み切れる。
余命宣告を受けた著者だからこそ見えた対話の真実が余すことなく書き記された至極の一冊である。