komanyunの日常

とりとめもないことを綴った雑記

一見すると同じに見える物

富士山は、噴火をして隆起し、山の形を作っている。
けれど、もし、周りが沈下してたまたま富士山のあたりだけがそのままの高さを保っていたとしたら・・・それもまた、山の形をしていることだろう。

世の中を形作るものは、自分からドーンとしゃしゃり出るものと、周りのレベルが低すぎて最終的に自分が一番でっぱっちゃったというものに二分される気がする。


物事をつい、表から見がちな我々は、単にその部分が突き出ているからという理由だけで、それが自ら飛び出してきたと勘違いしやすいが、実はそうとも限らないということを心に留め置かねばならない。

しゃしゃりでるだけが人生ではなく、そのままであることを心がけるだけで、いつのまにか人より秀でているという人生もある。
そして、大量のエネルギーを使わなくてよいという点において、後者の方が継続しやすく、また反感も買いにくい。

愚直な人間が最後は勝つというのは、実はそういう真理からくるのかもしれない。
だいたい派手なものは期限付き。そう平家物語も言ってる。 

祇園精舎の鐘の聲、諸行無常の響あり。娑羅雙樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす。おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。