誰のためのエンターテイメント?
最近公開になった映画「アンフェア」と「セカンドバージン」。
どちらもテレビの視聴率がいいし、是非映画館に見に行こうと思っていた。
なんだかんだで、タイミングが合わず、見に行くことができなかったので、映画の
評価はどうだったのか?をネットで調べたら、どうも芳しくない。
映画化するほどの迫力や奥深さを感じることなく、予算の関係で
どこかしらんチープに仕上がっていたり、脚本にひねりがなかったり・・・。
映画館に足を運んだお客さんは、満足しなかったようだ。
ここで考えるべきは、その映画は誰のために制作したのか?だ。
いい映画は、常に観客を意識している。
観客が観て、納得するか・楽しいか。
ところが先に挙げた映画は、制作関係者のために作られている。
少ないソース・売れたソースを如何に使い回して、利益を上げるか。
観客がどう感じようと、「そんなのかんけーねー」(小島よしお?)と考えている。
ちなみに、セカンドバージンの舞台挨拶で、鈴木京香氏が、映画を見終わった
お客さんに対して、自信なげな発言をしていたのは、演じていた当人が、
正直いいんだろうか?という迷いを抱いていたからに違いない。
出演人は、余程のことがないと映画プロジェクトに口出しできない。
(織田裕二さんとかは、口出しするらしいが)
特に演じ手は、脚本に不自然さを感じると感情移入しにくく、やりにくいだろう。
ただ、脚本家には脚本家の考えがあって、その場面設定をしているから、他人の
領域に口を出すまいと出演人は口をつぐんでしまう。
これでは、会社におけるダメプロジェクトと一緒ではないか。
完全にワンマン。
脚本家だって、監督だって、間違えることはあるさ。
それを一番へんじゃね?と感じられるのは、その役になりきった出演人。
なのに、その人の言葉を真摯に受け取れない雰囲気があるならば、閉塞感が
漂い、プロジェクトとして失敗する。
映画が観客の方を向いているのか、制作者の方を向いているか、観ている人は
ちゃーんと知っています。
観た人が、「あー。観てヨカッタ!」と思える映画作りを関係者の皆様には心がけて
いただきたいと思った次第です。